SkillStack Lab 運営者の「スタック」です。
最近、SNSやイラスト投稿サイトを見ていると、驚くほどクオリティの高い画像がたくさん流れてきますよね。
ただ、あまりの綺麗さに「これって本当に人が描いたのかな?」と気になることもあるかなと思います。
そんな時に便利なのがAIイラスト判定ツールですが、無料で見れるサイトやスマホで手軽に使えるアプリも増えていて、どれを信じればいいか迷うこともあるかもしれません。
精度の高さはもちろん、そもそもどんな仕組みで動いているのか、もし誤判定が起きたらどうすればいいのかなど、私自身が気になって調べたことをまとめてみました。
この記事が、皆さんのモヤモヤを解消するヒントになれば嬉しいです。

- 主要なツールの精度と自分に合った選び方の基準
- 無料で手軽に試せる判定サイトの具体的な特徴
- 画像解析の裏側にある技術的な仕組みの基礎知識
- 誤判定のリスクを知り、ツールと上手に付き合う方法
AIイラスト判定ツールを選ぶ際の精度と選定基準

ネット上には驚くほど多くのツールが公開されていますが、その中から自分に合ったものを選ぶのはなかなか難しいですよね。
単に「当たる・当たらない」だけでなく、どのような基準で選べばいいのか、私が実際にいろいろ試してみて感じたポイントを深掘りしていきます。
無料で利用可能な判定サイトのおすすめ比較
まずは、コストをかけずに誰でもすぐに試せる無料ツールから見ていきましょう。
海外製のものが多いですが、操作はシンプルなものばかりですよ。
業界のデファクトスタンダード「Hive Moderation」
一番の有名どころは、やはりHive Moderationかなと思います。非常に膨大なデータセットを用いて学習されているため、現時点では世界トップクラスの精度を誇ると言われています。
画像だけでなく、動画やテキストのAI判定にも対応しているのが強みですね。Webデモ版は1日あたりの回数制限がありますが、まずはこれを基準にするのがおすすめです。
解析箇所を可視化する「Illuminarty」
Illuminartyは、単に「AIか人間か」をパーセンテージで出すだけでなく、画像のどの部分にAI特有の特徴が出ているかをヒートマップで示してくれるのが面白いところです。「背景だけAIっぽいな」といった細かい分析ができるので、納得感が高いツールだと感じました。
手軽さとスピードの「AI or Not」
ビジネス向けにも展開されているAI or Notは、判定スピードが非常に速いのが特徴です。
ディープフェイクなどの詐欺対策も意識されており、サクッと結論だけを知りたい時には重宝します。ただし、無料枠は月に数回程度と少なめなので、使い所を考える必要がありますね。

| ツール名 | 主な特徴 | 無料版の制限 | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|
| Hive Moderation | 圧倒的なデータ量と高精度 | Webデモ(回数制限あり) | 信頼性を最優先したい時 |
| Illuminarty | ヒートマップで解析箇所を表示 | 基本無料(一部機能制限) | どこがAIらしいか知りたい時 |
| AI or Not | シンプルで判定が非常に高速 | 月10回程度まで無料 | 手軽にサッと調べたい時 |
解析の仕組みから知る画像判別アルゴリズム
「なぜAIだと見抜けるのか?」という部分についても、少しだけ触れておきますね。
専門的な話は私も勉強中ですが、基本的にはCNN(畳み込みニューラルネットワーク)という技術が中心になっています。
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の役割

これは、人間の視覚システムを模倣したAIの仕組みの一つです。画像の中の「点」や「線」といった微細な特徴を抽出し、それが人間が描いたものか、AIが計算で出したものかを統計的に判断します。
特に生成AI(GANや拡散モデル)が画像を作る際に残してしまう、ピクセル単位の不自然なパターン、いわゆる「アーティファクト」を見つけ出すのが得意なんです。
拡散モデルとGANによる痕跡の違い
一言でAIイラストと言っても、初期によく使われたGAN(敵対的生成ネットワーク)と、最近主流の拡散モデルでは、残る痕跡が微妙に違います。
最新のツールはこれらの進化に合わせて常にアップデートされており、目には見えない周波数領域の異常なども解析対象にしているようです。
スマホアプリやブラウザでの便利な使い方
「この絵、気になる!」と思った瞬間に使えるのが、ブラウザ拡張機能やスマホでの活用法です。いちいち画像を保存してサイトにアップする手間が省けるので、効率が全然違います。
例えば、Chromeの拡張機能として提供されているツールを使えば、Twitter(X)やpixivを見ている最中に、画像を右クリックするだけで判定結果を表示させることができます。
ただし、スマホアプリ版はPCのWebツールに比べると機能が簡略化されていることが多いため、あくまで「目安」として捉えるのがいいかもしれません。
ブラウザ拡張機能は、製作者が不明なものも存在します。Googleなどの公式ストアから配布されているものを選び、必要以上に権限を要求してこないか確認してから導入しましょう。
ツール利用時のデータの安全性とプライバシー

私が一番気をつけてほしいと思っているのが、プライバシーの問題です。
判定ツールに画像をアップロードするということは、その画像データが相手のサーバーに送られることを意味します。
多くの無料サービスでは、利用規約に「アップロードされた画像は精度向上のための学習に使用される場合があります」といった旨が書かれていることがあります。
もし、あなたがまだ発表前の自作イラストや、家族の写真などを判定にかけようとしているなら、そのリスクを十分に理解しておく必要があります。
「一度アップしたデータは消せないかもしれない」という意識を持つことが、自分を守る第一歩になりますね。
実写と見分けがつかないリアルな画像の注意点
最近のAIは、イラストの枠を超えて「実写のような写真」を作るのも得意ですよね。
しかし、これに関してはイラスト特有の痕跡とはまた別の解析が必要になります。
アニメ調の絵には強いツールでも、実写に近い人物写真になると急に精度がガクンと落ちることが珍しくありません。
実写のディープフェイク検知に特化したSensityのようなプロ向けツールもありますが、一般のユーザーが使う無料ツールでは、実写と見分けがつかないレベルのAI生成物を完全に見抜くのは、現状ではかなり難しいと言わざるを得ません。
LINEなどSNSで見かけた画像の確認方法
SNS、特にLINEやTwitterなどを経由して手に入れた画像は、自動的に「圧縮」がかかっています。この圧縮が曲者で、AI判定の重要な手がかりとなる微細なノイズを消し去ってしまうことがあるんです。
圧縮された画像では、本来AI製なのに「人間が描いた」と誤判定される偽陰性が起きやすくなります。
もし可能であれば、投稿元に遡ってオリジナルに近い高画質な画像でチェックするか、画像検索を使って元の出所を突き止めるのが、より確実な方法かなと思います。
AIイラスト判定ツールの誤判定が起きる理由と対策
さて、ここからは少しシリアスなお話です。判定ツールはとても便利ですが、残念ながら「絶対に正しい」とは言い切れません。
時には人間が描いた絵をAIだと言い張ってしまうこともあるんです。その理由と、私たちがどう向き合うべきかを考えてみます。
なぜ誤判定が発生するのか?技術的な限界を解説

ツールが「AIだ」と判断したのに、実は人間が描いていたという「偽陽性」。
これは、描いた本人にとっては本当に辛い問題ですよね。技術的には、いくつかの要因が絡み合っています。
流行の絵柄とAI学習データの相関
生成AIは、ネット上の膨大なイラストを学習しています。その結果、今の流行りの塗り方や構図を「AIらしい特徴」として学習してしまいます。
そのため、流行の最先端を行く絵師さんの作品ほど、ツールからAIだと疑われやすいという皮肉な現象が起きているんです。
特に、境界線が非常に滑らかな塗りや、密度が非常に高い背景などは、AIの癖と誤認されやすい傾向にあります。
判定ツールの「AI確率80%」という数字は、あくまでAIの推論結果です。
これを絶対的な証拠として投稿者を攻撃することは、無実の人を傷つける「冤罪」のリスクを伴います。安易な決めつけは禁物です。
絵師の投稿履歴から本物の作品を判別するコツ

ツールの数字よりも、時には自分の直感や「文脈」の方が正しいこともあります。
私が怪しいなと思った時にチェックしているポイントをまとめました。
- 制作過程(メイキング)の有無:ラフ画や線画、塗り途中の動画などが公開されているか。
- 過去作品との画風の繋がり:その人のこれまでの作風から、論理的に飛躍しすぎていないか。
- 一貫した「癖」:手の描き方や目の表現など、AIには真似しにくいその人特有の癖が残っているか。
こうした「人間らしさ」の確認は、今のところAIツールよりも人間の方が得意な部分かもしれません。AIを活用した効率化については、私たちのサイトでも色々と紹介しているので、興味があれば見てみてくださいね。
SkillStack Lab:AIとデジタルスキルで仕事をもっと効率的に
Glazeなどの保護ソフトが判定精度に及ぼす影響
最近、クリエイターの間で注目されているのが、自分の絵をAI学習から守るための保護ツール(GlazeやNightshadeなど)です。
これらは、人間に見えない特殊なノイズを画像に加えることで、AIが正しく学習できないようにするものです。
しかし、この「保護のためのノイズ」が、判定ツール側からは「AI特有の異常なデータ」とみなされてしまうことがあります。
その結果、丹精込めて描かれた作品がAIだと誤判定されるケースが増えているんです。アーティストを守るための技術が、判定ツールを惑わせてしまう。これは今の技術が抱える大きな課題の一つですね。
電子透かしの導入など将来的な能動的証明の形

後から画像を見て判定する「受動的な方法」には限界が見え始めています。
そこで注目されているのが、画像作成時に「これはAI(または人間)が作りました」という情報を埋め込む「能動的な証明」です。
例えば、GoogleのSynthIDは、画像の品質を落とさずに目に見えない透かしを埋め込むことができます。
また、Adobeなどが主導するC2PAという規格では、撮影から編集までの履歴をデジタル署名として記録する仕組みが整いつつあります。
将来的には、こうした信頼できる情報が付随しているかどうかが、真贋を判断する基準になっていくでしょう。
(出典:C2PA『Technical Specifications』)
AIイラスト判定ツールを賢く活用するためのまとめ

ここまで詳しく見てきましたが、結局のところ、AIイラスト判定ツールは私たちの目を補助する「眼鏡」のようなものだと私は考えています。
眼鏡の度が合っていなかったり、レンズが曇っていたりすることもある。だからこそ、一つの結果に依存しすぎないことが大切です。
AIイラスト判定ツールを使いこなすための3か条:
- 複眼的なチェック:Hiveなど複数のツールを使い、結果が割れたら「判断保留」とする
- 文脈の重視:ツールの数値だけでなく、投稿者の過去作や制作過程を自分の目で確かめる
- 冷静な対応:誤判定の可能性を常に忘れず、他人を疑うための武器として使わない
AI技術が進化し、誰もが簡単に高品質な画像を作れるようになった今、それを見極めるためのリテラシーも同じくらい重要になっています。
今回紹介したツールはどれも強力な助けになりますが、最新の正確な情報は各公式サイトで必ずチェックするようにしてください。
また、もし著作権などの深刻なトラブルに巻き込まれた場合は、自己判断せず、必ず専門の弁護士さんに相談することをおすすめします。
テクノロジーと上手に付き合いながら、豊かなクリエイティブの世界を一緒に楽しんでいきましょう。スタックでした!
