SkillStack Lab(スキスタ) 運営者の「スタック」です。
職場で業務効率化を進めようとしたとき、ふとネットでVBAは時代遅れという言葉を目にして、これから学ぶべきか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
現場でよく使われているVBAとマクロの違いすら曖昧なまま、とりあえず前任者のファイルを使っているというケースも少なくありませんよね。
また、これから本格的に学習を始めるにあたって、VBAとPythonはどっちを選ぶべきか迷ったり、クラウド時代におけるVBAとOfficeスクリプトの違いについて疑問を持ったりすることもあると思います。
さらには、VBScriptの廃止がVBAへ与える影響や、新しいOutlookでのVBA廃止といったニュースを見て、ますますVBAの代わりになるエクセルの自動化手法を探している方もいるはずです。
この記事では、元情シス部門長としての経験をもとに、VBAが直面している厳しい現実と、それでも現場で使われ続ける理由を正直にお伝えします。
いま抱えている漠然とした不安を解消し、次にあなたがどのようなスキルを身につけるべきか、具体的な道筋を一緒に見つけていきましょう。
- VBAが現在オワコンと評価されている技術的な理由と背景
- Microsoftのクラウド戦略がVBAの将来性に与える深刻な影響
- 手軽な自動化ツールとしてのVBAが現場で未だに重宝される実態
- VBAの限界を感じた人が次に習得すべきPythonの強みと学習手順

VBAが時代遅れと言われる理由と将来性
なぜ今、ネット上でこれほどまでにVBAの将来性が危ぶまれているのでしょうか。
そこには、単なる噂や風評ではなく、現代のシステム環境とMicrosoftの明確なアップデート方針が大きく絡んでいます。まずは、現場のリアルな視点から、その背景を深掘りしていきましょう。
現場のマクロが抱える属人化という理由
現場の業務をサクッと効率化するために、善意で作られたエクセルマクロ。最初は「魔法のボタン」として重宝されるのですが、時間が経つにつれて組織に深刻な問題を引き起こします。
それが属人化とブラックボックス化です。
作った本人が異動や退職をしてしまうと、エラーが出ても誰も修正できません。私自身、情シス時代には「担当者がいなくなって突然動かなくなった謎のマクロを至急直してほしい」という悲鳴のような依頼を、数え切れないほど受けてきました。
コードを開いてみると、変数名はバラバラ、コメントアウトは一切なしという、いわゆるスパゲッティコードになっていることがほとんどなんですよね。
注意:シャドーITがもたらす経営リスク
全容が把握できないマクロが、気づけば部署の根幹業務(給与計算や受発注処理など)を支えている状態は、会社にとって非常に大きなリスク、いわゆる「シャドーIT」とみなされます。これが管理部門から「マクロはやめとけ」と厳しく言われる最大の要因ですね。
このような、個人に依存しきった継ぎ接ぎだらけのマクロを保守し続けるのは、現代のチーム開発やシステム運用の観点から見ると非常に非効率です。
こういった構造的な問題が、VBAが時代遅れと言わざるを得ない現実を作り出しているのかなと思います。

クラウド環境と相性が悪いという限界
ここ数年で、企業のIT環境や働き方は劇的に変化しました。
Google Workspaceのスプレッドシートや、Microsoft 365のWeb版エクセルなど、クラウド上でファイルを共有し、複数人で同時に編集するワークスタイルがすっかり当たり前になっていますよね。
しかし、VBAはそもそも「個人のパソコンの中にあるデスクトップ版エクセル」で動くことを前提に設計された、非常に古いアーキテクチャの言語です。
クラウド上でチームメンバーがファイルを共同編集している最中に、誰かがローカルでマクロを実行してしまうと、ファイルを強引にロックしてしまったり、データの同期がうまくいかずにファイルが壊れたりするといったトラブルが頻発しています。
もちろん、個人のPC内で完全に完結する作業であれば、エクセル業務を劇的に楽にする便利マクロ集などで紹介されているような局所的な小技は、今でも絶大な威力を発揮します。
しかし、チーム全体でリアルタイムにデータを扱い、SaaSツールを飛び交うクラウド全盛の時代において、ローカル環境のファイル操作に依存しきるVBAの仕組みは、システム的に明確な限界を迎えているんです。
情報システム部門が懸念するデメリット
情シスや管理部門の視点から見ると、VBAには機能面の限界以上に、どうしても見過ごせない大きなデメリットがあります。それはセキュリティ面での致命的な脆弱性です。
VBAは、パソコンのOS(Windows)やファイルシステムに対して、非常に強力なアクセス権限を持っています。
これを悪用し、メールの添付ファイルなどを経由して悪意のあるプログラムを実行し、社内ネットワークに感染を広げる「マクロウイルス」や「ランサムウェア」は、古くから企業のセキュリティ担当者を悩ませる最大の脅威であり続けています。
この脅威に対抗するため、最近ではセキュリティ対策として、インターネットからダウンロードしたファイルのマクロを強制的にブロックする「MOTW(Mark of the Web)」という仕様がデフォルトになるなど、Microsoft側も制限を厳格化しています。
「現場の誰もが手軽に作れて実行できる」というVBA最大のメリットの裏返しで、統制が効かない野良マクロが社内に蔓延することは、コンプライアンスや情報漏洩対策を重視する大企業にとって、もはや許容できないレベルのデメリットになっています。
手軽さよりも安全なガバナンスが最優先される現代において、VBAが活躍できる立ち位置はどんどん狭くなっているんですね。
生成AIの登場でコード生成は一変する
さらにVBAの在り方に追い打ちをかけているのが、ChatGPTやMicrosoft 365 Copilotといった「生成AI」の爆発的な普及です。
「マクロの複雑な文法やオブジェクトの階層を、分厚いリファレンス本をめくりながら一生懸命に暗記する」という時代は、ここ1〜2年で完全に終わりを告げました。
今では、AIに対して「A列の空白セルを削除して、B列の金額データを昇順で並び替えるマクロを書いて」と自然な日本語で指示を出すだけで、わずか数秒で完璧に近いVBAコードが生成されます。
つまり、ゼロからコードを「記述する」というスキル自体の市場価値は暴落しているのです。

今後の必須スキルは「読解と修正」
AIが書くコードも完璧ではなく、意図しないセルを参照してデータを破壊するハルシネーション(幻覚)を起こす危険性が常にあります。これからの時代に求められるのは、構文を丸暗記することではなく、AIが出してきたコードのロジックを正確に読み解き、自社の複雑な要件に合わせて安全に修正・デバッグする「リーディング力」です。
この劇的な変化に適応できず、ただ言われた通りにコードを書けるだけの人は、近い将来AIに仕事を奪われる時代遅れな存在になってしまう可能性が非常に高いでしょう。

元情シスが断言するVBAの厳しい将来性
そして極めつけとなるのが、提供元であるMicrosoft自身が進めているレガシー技術の容赦ない切り捨てです。
これはIT業界内で「2026年問題」とも呼ばれており、日本の多くの企業に非常に深刻なシステム障害を引き起こす可能性があります。
実は、MicrosoftはWindows OSの根幹を支えてきた古いスクリプト言語である「VBScript」の段階的な非推奨化と廃止を公式に発表しています(出典:Microsoft公式ドキュメント『Windows クライアントの非推奨の機能』)。
これにより、内部でVBScriptの技術(正規表現など)を呼び出している古いVBAマクロや、Accessをベースに構築された古い顧客管理システムなどが、将来的に一斉に動作しなくなるという致命的な危険性が指摘されているんです。
さらに、新しく提供が開始されている「新しいOutlook」では、根本的なアーキテクチャがWebベースに変更されたため、VBAマクロや従来のCOMアドインが完全にサポート対象外となりました。
「エクセルで作った請求書をOutlookのVBAで一斉送信する」といった定番の業務ハックは、遠からず完全に使えなくなります。
これらの事実から、元情シスとして断言します。新規の全社的なシステム開発や、これからITキャリアを築く若手が第一言語としてVBAにフルコミットするのは、極めてリスクが高いです。
あくまで「今すでに動いている遺産(レガシー)を保守し、騙し騙し延命するためのツール」として割り切るべき最終段階に来ていると私は考えています。
VBAが時代遅れと感じる人が学ぶべきスキル
VBAの構造的な限界と、Microsoftの方針転換による厳しい現状を理解したところで、「じゃあ代わりに何を学べば業務を効率化できるの?」「自分の市場価値を高めるにはどうすればいいの?」という疑問が当然湧いてきますよね。
ここからは、業務効率化の次なる一手として、あなたが身につけるべき具体的なスキルとその習得ルートについて解説していきます。

VBAの代わりはモダン言語Python
エクセルという狭い箱の枠を飛び越え、これからの時代に圧倒的な需要と将来性を持つプログラミング言語、それがPython(パイソン)です。
例えるなら、VBAが「エクセルの表の中だけを綺麗に整理する専用の掃除機」だとすれば、Pythonは「社内外のあらゆる場所から自動でデータを集め、加工し、分析までこなす最新鋭の全自動工場」のようなものです。
| 比較項目 | VBA(マクロ) | Python |
|---|---|---|
| 得意な自動化領域 | エクセル内のセル操作・社内帳票作成 | ビッグデータ分析、AI連携、Web操作 |
| 処理スピードの特性 | 数十万行のデータだと画面が固まりやすい | 数百万行のデータでもバックグラウンドで超高速処理 |
| 将来性と市場価値 | 事務職の付加価値に留まる。採用需要は縮小傾向 | データサイエンティストやエンジニア領域で圧倒的需要 |

Pythonは、GoogleやYouTubeの開発にも使われている本格的な言語でありながら、文法が英語に近くて非常にシンプルで読みやすいという特徴を持っています。
そのため、プログラミング未経験の非エンジニアや一般のビジネスパーソンが新しく学ぶ言語として、最も適しているんです。VBAの「次に学ぶべきモダンな言語」としては、これ以上ないベストな選択肢ですね。
圧倒的な業務効率化をもたらす次のスキル
Pythonを身につける最大のメリットは、VBAでは絶対に不可能だった「異なるシステムを跨いだ次元の違う自動化」が可能になることです。
例えば、毎朝ブラウザを自動で立ち上げて競合他社のECサイトから価格情報を収集する作業(Webスクレイピング)や、PDFの請求書からテキストだけを抽出する作業などが、短いコードで簡単に実装できます。
現代のビジネスにおいて、データがエクセルの中だけで完結することはほぼありませんよね。Salesforceやkintoneのような顧客管理システム、SlackやTeamsといったチャットツールなど、様々なクラウドサービス(SaaS)を跨いでデータが動いています。
Pythonの豊富なライブラリ(便利な拡張機能のパッケージ)を使えば、APIという仕組みを通じてこれらをシームレスに連携させる「ハブ」を作ることができるんです。
補足:最新の生成AIとの掛け合わせが最強
さらに重要なのが、PythonはAI開発や機械学習の分野で「世界標準」として使われている言語だということです。将来的に自社の売上データをAIに学習させて需要予測モデルを作るといった高度なDX業務にも、Pythonの知識をそのまま横展開できるのが圧倒的な強みになります。
単なる「手作業のコピペを減らす」という局所的な効率化から、「データを活用して新しいビジネス価値を生み出す」という一段上の上流工程へキャリアをシフトできるのが、Pythonを学ぶ最大の魅力かなと思います。
定額プランを利用して独学から始める手順
「Pythonが凄いのは分かったけど、未経験から何で勉強を始めればいいの?」という方におすすめなのが、動画学習プラットフォームを活用した独学です。
特にUdemy(ユーデミー)などのオンラインサービスは、現役エンジニアが教える質の高い講義を視聴することができます。
ここからが重要なのですが、学習を始める際は、単発の講座を1つずつ購入するよりもUdemyの定額制プラン(Personal Plan)を活用するのが圧倒的におすすめです。
例えば、あなたが個人のスキルアップとして学ぶ場合、Pythonの基礎だけでなく、Webスクレイピング、自動化ライブラリ、さらにはAIツールの活用など、関連する複数スキルを1つずつ買い揃えていくとかなりの出費になってしまいます。
それらを定額プランでまとめて網羅的に学ぶ方が、圧倒的に高コスパなんですよね。
また、もしあなたが情シスや管理部門の担当者であれば、全社展開するためのツールとしてPythonを本格導入する前に、まずは担当者であるあなた自身が定額プランの豊富な講座を通じて、体系的に仕組みをマスターしておくのが最も手堅くコスパが良い手法になります。
まずは定額プランを利用して自分のPCにPythonの実行環境を構築し、「手元のExcelファイルの読み書きを、あえてPythonでやってみる」といった実務に直結する小さな成功体験から積んでいきましょう。
内製化の第一歩は、担当者が体系的にマスターすること!
ネットの断片的な情報でPythonを独学すると、環境構築やエラーで確実に挫折します。複数スキルを1つずつ買うより、定額制で網羅的に学ぶのが圧倒的に高コスパです。
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費用やプランに関する注意事項
Udemyの各講座の価格や定額プランの月額料金は、時期やキャンペーンによって変動する可能性があります。記載している内容はあくまで一般的な目安ですので、実際に受講を検討される際は、必ず公式サイトで最新の正確な情報をご確認くださいね。

社会人向けスクールでPythonを習得
動画での独学は手軽でコスパが良い反面、「環境構築で謎のエラーが出て先に進めない」「分からない箇所があっても誰にも質問できず、モチベーションが続かない」という、独学特有の大きな壁が存在します。
本業で毎日忙しい社会人にとって、たった一つのエラーの原因を探すために何時間もネットの海を彷徨うのは、貴重な時間(=お金)の多大な無駄遣いになりかねません。
そこで、もしあなたが「本気でVBAから脱却し、Pythonでキャリアの選択肢を広げたい」「絶対に挫折したくない」と考えるなら、いつでも質問できるプロのメンターが伴走してくれるプログラミングスクールの活用を強く推奨します。
最近では、エンジニア志望者だけでなく、非エンジニアのビジネスパーソンを対象とした「実務での業務効率化やデータ分析」に特化したカリキュラムを提供するスクールが増えています。
独学の壁を感じたら、プロのサポートを受けるのが一番の近道です。非エンジニアから実務で使えるレベルまで最短で引き上げてくれる環境選びについては、当サイトのキラーページで徹底的に解説しています。
条件を満たせば国から教育訓練給付金が支給され、驚くほど低コストで高品質な授業を受講できるケースもあるので、本気で現状を変えたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
独学の限界を感じたら、プロの環境に頼るのが正解です。
本業で忙しい社会人にとって、エラー解決に何時間も悩むのは時間の無駄です。給付金を賢く使ってプロの伴走環境を手に入れ、最短で市場価値を高めましょう。
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VBAの時代遅れを逆手にとる将来性の構築
ここまで長文にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。最後に、元情シスとして皆様にどうしてもお伝えしておきたい、とても重要な事実があります。
それは、「VBAというスキルが、今すぐ完全に無価値になるわけではない」ということです。
日本の大企業から中小企業に至るまで、過去数十年にわたって構築されてきた莫大なエクセルのレガシー資産(既存の業務マクロ)が、今もなお日々の業務を辛うじて支えています。
これらをいきなり明日から全てPythonや最新のクラウドSaaSに移行するのは、予算的にも現場の混乱を考えても、現実的には100%不可能です。
だからこそ、「現場で動いているVBAの古い構造を正確に読み解きつつ、それをより安全でモダンなPythonやクラウドツールへと段階的に移行(モダナイゼーション)できる人材」は、いま企業から喉から手が出るほど求められている超希少な存在なんです。
VBAの知識を「時代遅れだから」と単に切り捨てるのではなく、古き良きVBAと、最先端のPythonの両方を理解している「組織の架け橋」になること。
これこそが、VBAは時代遅れという世間のネガティブな評価をあえて逆手にとり、あなた自身の社内評価と市場価値を爆発的に高める最強のキャリア戦略になります。
ぜひ、今日からPython学習という新しい一歩を踏み出し、次世代の業務ハッカーを目指してみてくださいね。

